中国やインドの伝統医学(BC2500年頃〜)では、治療薬として動・植物や鉱物が取り入れていました。その為、植物や動物、鉱物の性質を調べ、薬としてどのような作用や効果があるのか理論的に明らかにする必要がありました。実際の治療に用いられたものの多くが植物(漢方薬)であった為、『薬の本(もと)になる草』を研究する学問という意味で、それらは
本草学と呼ばれました。
一方、西洋の伝統医学は古代ギリシアの時代(BC600年頃〜)にほぼ確立され、患者さんの体質や気質に合わせた治療が施されました。また、症状により使用する薬草(ハーブ)の使い分けが体系的に行われていました。例えば水っぽい痰を伴う咳や鼻カタルの湿性症状に対して、西洋ニワトコ(エルダー)の花やコモンタイムのような乾性の性質を持つハーブを処方していた記録が数多く残されています。
18世紀以降、現在一般的に病院やクリニックで行われている医学、つまり体の悪い部分に直接アプローチし、医薬品や手術といった方法で原因を取り除いたり症状を緩和する西洋医学の時代に移っていきます。
現代西洋医学が日々進歩している一方で、ガンや糖尿病・心臓病などの基礎疾患を抱えている患者さんは年々増加しています。これではいけないと国をあげて「セルフメディケーション」が声高らかに謳われるようになりました。世界保健機関(WHO)は、「セルフメディケーションとは、自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義しています。これからの時代、意識して自分で健康管理をすることが必要となってきます。では、そのために必要なこと、自分でご自身やご家族の健康を守るにはどうしたらよいのでしょうか?ちなみに、風邪や胃腸障害などで、ドラックストアで薬剤師や登録販売者に相談しながら市販薬(OTC医薬品)を購入して対応することは、セルフメディケーションの一つです。
日本では「ハーブ」と聞きますと、リラックスや癒しをもたらす植物として捉えていらっしゃる方が多いようです。しかし2000年以上にわたり引き継がれてきた歴史の中で、ハーブは少なくとも「心身の癒し」だけに用いられてきた訳ではありません。薬用植物であるハーブには、数千年レベルでの研究や多くの人々への臨床経験と膨大なデータがあります。
最近、調剤薬局に勤務する自然療法に興味をお持ちの薬剤師さんから、薬局にハーブを導入したいというご相談を頂戴しました。また高齢者施設の方から「コロナ禍による外出制限の中、入居されている皆様からハーブティーをリクエストされましたが、どのように対応したらよいか?」というお問い合わせもありました。ハーブ療法に関心が高まっていること、本当に嬉しく思います。
ハーブは薬用植物ですので、使用に際してハーブに関する知識は必須です。まずは基本の「ハーブってどんな感じの植物なのか?」から始まり、これまで学んできたハーブの知識は本当に正しいか?、またハーブには様々な顔(時には薬、そして時には食品⁉)がありますし、おそらく皆様の知らないハーブの凄いお話や秘密❣等々、このセミナーでは基礎から本格的な内容まで、分かりやすい表現でご説明していきます。また医薬品・サプリメントとハーブの相互作用、ハーブ最新研究やデータなど、薬剤師&研究者の視点から、皆様のセルフメディケーションのお手伝いが出来るような耳より情報もお伝えしていく予定です。
7月からスタート予定の
Herbalism courses (ハーブ・本草学)コースは、ハーブの知識が全くない方から医療従事者の方、また既にハーブを学んだことのある方まで、幅広い皆様を対象に進めていきます。
この度、京都かほ里では本格的なコースが始まる前に、多くの皆様にハーブの面白さや実力を少しだけお伝えしたいと考え、Zoomによる無料のオンラインセミナーを企画致しました。
なおセミナーの詳細は、
京都かほ里LINE公式アカウントでご案内致します。
Herbalism courses (ハーブ・本草学)序章〜 Zoomによるオンライン無料セミナー 〜を受講ご希望の場合、まずは下記より公式アカウントの友だち追加登録をお願い致します。
https://lin.ee/ty6MaZ8
この緑色ボタンをタップ、または上記URLをクリックして頂きますと、友だち追加登録できます。

また、このセミナーはZoomを使用してのオンラインセミナーですので、事前にPCやスマートフォン等にZoomアプリをインストール(無料)されると便利です。
★ Zoom 公式サイト:
https://zoom.us/download#client_4meeting
♪ PC用:サイト内の「ミーティング用Zoomクライアント」からダウンロード
♪ スマートフォン・タブレット用:サイト内の「Zoomモバイルアプリ」からダウンロード
iPhone&iPad用⇒ App Store Android用⇒ Google Play