ジュニパーベリーの精油は、ヒノキ科の針葉樹であるセイヨウネズ(
Juniperus communis)の果実から水蒸気蒸留法で抽出されます。爽やかでスッキリとした香りが特徴で、人類が最初に利用した植物の一つとも言われ、古くから「感染症予防・痛み止め」「魔除け・宗教儀式」、そして薬用酒であったジンGinの香り付けなど、多岐にわたる用途で人々の生活に深く根ざしてきた歴史があります。
植物のほとんどは特定の気候帯(熱帯、温帯など)や土壌条件(水辺、乾燥、酸性やアルカリ性など)のもとで生育します。しかしジュニパーは特に地域には依存せず、土壌条件は無く、高木になるものもあれば、地を這うような低木になるもの、ブッシュ状になるものなど、生育環境に応じて様々な樹形となるなど、ヨーロッパからアジア・北米・北極圏に至るまで広範囲に分布し、非常に長命な樹木としても知られ、類いまれな適応力を備えています。
そのため、アジアから運ばれた多くの高価な香辛料(コショウ、シナモン、クローブ、ナツメグ、カルダモンなど)に比べ、ジュニパーはヨーロッパでも生育していたことから手に入りやすく安価であったことで、ジン(庶民に愛された酒)の香り付けの原料として定着しました。
ジュニパーが地球上のこれほど広い範囲で生育できるチカラは、環境への適応力とレジリエンス(回復力)の重要性を示しています。厳しい寒さから乾燥、痩せた土地まで、多様な条件に柔軟に対応し生き抜くジュニパー、気候変動や生態系の変化が課題となる今、いかに多様な環境に適応し生命を存続させるかという点で、ジュニパーの生き方は私達にとって素晴らしいお手本となるのではないでしょうか?
精油: ジュニパーべリー
学 名:
Juniperus communis
科 名: ヒノキ科ビャクシン属
抽出部分: 果実
抽出方法: 水蒸気蒸留法
主産地: クロアチア、フランス、ネパール
主成分: モノテルペン炭化水素類(α-ピネン等)
香りのタイプ: 樹木系
香りの特徴: 針葉樹林の爽やかな香り
ノート: ミドル
※ 注意・禁忌 ※
・ 妊娠中のご使用は、出来るだけお控えください。
・ 高濃度や沐浴でのご使用で、肌を刺激することがあります。
・ 泌尿器系疾患治療中の方は、ご使用前に必ず専門家にご相談ください。
ジュニパーべリーと相性の良い精油:
「トップ」:柑橘系、ユーカリラディアタ
「ミドル」:ローズマリー、ゼラニウム、フランキンセンス
「ベース」:サンダルウッド
(^^♪
ジュニパーべリーは心身のデトックスや、疲れた心を癒しリフレッシュすることを得意とする精油です。怒りや人間関係によるストレス、心のモヤモヤ、自己肯定感が低いなど心のわだかまりを解消し、新たなことにも前向き&積極的に取り組めるよう、活力を高めたい方にもおススメの清涼感に溢れたスッキリとした香りの精油です。正しい知識と注意点を守りながら、アロマテラピーをどうぞお楽しみください。
♪アロマテラピーは医療行為ではありません。身体に何らかの異常がある場合は、必ず医療機関を受診して下さい。また、精油の注意事項を守って正しくご使用下さいますようお願い申し上げます。妊娠中、慢性的な病気の方など、身体の健康状態が気になる方は、医師や薬剤師などの専門家に相談の上、ご使用下さい。なお、ご不明な点などございましたら、京都かほ里までお問い合わせ下さい。