マージョラムは高さ50cm程度にまで生育するシソ科の多年草ハーブで、日当たりの良い土地に生育します。葉は1cm程の卵型で、表面に細かい毛が生えます。夏になると茎の頂点近くの葉の付け根から短い花茎を伸ばし、小さな苞が重なり合って球形になり、その間から白い花を咲かせます。エジプト、リビアなど地中海東部が原産ですが、現在では世界中のいたるところで見られます。
マージョラムの葉はオレガノとタイムをミックスしたような香りですが、オレガノよりもやわらかく、タイムよりも甘い香りがします。精油の主成分はモノテルペン炭化水素類とモノテルペンアルコール類で精油の50%近くを占め、ティートリーと近い芳香成分で構成されています。それらの芳香成分は開花後4日目が最も高いため、収穫する時期をはずさないよう注意して採集されています。
マージョラムは、心の不調に対して優しく慰めてくれる力があると言われています。たとえば悲しみや孤独感に襲われた時、そっと心を包みこんで気持ちを楽にしてくれます。また不眠やストレスの緩和にも効果があり、特に慢性的に疲労が溜まっている人にオススメの精油です。その他、筋肉痛の緩和や冷え性、肩こり症状の改善など、マージョラムは日々の生活のなかで使用する頻度の高い精油と言えるのではないでしょうか?
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学 名:
Origanum majorana
英 名: Sweet marjoram
科 名: シソ科
抽出部分: 葉
抽出方法: 水蒸気蒸留法
主産地: エジプト、リビア、モロッコ、イギリス
主成分: モノテルペンアルコール類、モノテルペン炭化水素類
香りのタイプ: ハーブ系
香りの特徴: スパイシーですっきりとした温かみのある香り
ノート: ミドル
主な作用: 健康回復作用、消化促進作用、鎮静作用、鎮痛作用
主な適用: ストレス、不眠、肩こり、スキンケア、胃腸系の不調
Blending Notes
精油は単品(一種類)でも楽しめますが、数種類をブレンドすることによって、お好みの香りを作ることが出来ますし、より高い効能が期待できます。
どの精油をどのような比率でブレンドすると良い香りが出来上がるか、どうぞご自身でいろいろ試してみて下さい。
精油をブレンドする場合、まずは3種類のノートから一つずつ選ぶことからはじめてみては、いかがでしょうか?(慣れてきますと、香りや目的に合わせて、自由自在にブレンドできるようなります)ノートとは、精油の香りの揮発速度のことです。精油は種類によって成分が異なるため、空気に触れてから香り始めるまでの速さがそれぞれ違います。
ノートは
「トップ」「ミドル」「ベース」の3種類に分類されます。
「トップ」は、揮発性が高くすぐ香りがしますが、香りの持続時間はとても短いです(柑橘系など)
「ミドル」は、「トップ」のあとに広がります。(フローラル系、ハーブ系など)
「ベース」は、他のノートが消えた後も、香りが持続します。(エキゾチック系、樹脂系など)
なお作用を重視する場合は、あまりノートを気にする必要はありません。
マージョラムスイートと相性の良い精油:
「トップ」
オレンジスイート、
ユーカリラディアタ、
ローズマリーなど
「ベース」
シダーウッドアトラスなど
※注意・禁忌※
・妊婦のご使用は控えて下さい。
・腎疾患のある方のご使用は控えて下さい。
・車の運転前のご使用は控えて下さい。
♪アロマテラピーは医療行為ではありません。身体に何らかの異常がある場合は、必ず医療機関を受診して下さい。また、精油の注意事項を守って正しくご使用下さいますようお願い申し上げます。妊娠中、慢性的な病気の方など、身体の健康状態が気になる方は、医師や薬剤師などの専門家に相談の上、ご使用下さい。なお、ご不明な点などございましたら、京都かほ里までお問い合わせ下さい。