ユーカリはティートリーと同様、優れた特性を持つ植物としてオーストラリアのアボリジニ(原住民族)に大切に利用されてきた植物です。アボリジニの人々はユーカリを「キノ」と呼び、古くから傷のまわりをユーカリの葉で巻いて傷の手当をしたり高熱や伝染病の治療に使用していたと言われています。オーストラリアに入植してきたヨーロッパ人は、アボリジニからこの植物の様々な特性を学びました。
その後19世紀後半にヨーロッパに導入され、地中海沿岸地方で栽培されるようになりました。
ユーカリには600種類以上ありますがアロマテラピーで用いられるのはそのうちの数種類で、グロブルス種(Eucalyptus globulus)とラディアタ種(Eucalyptus radiata)が最も良く使われます。
◇ラディアタ種は1.8シネオールが70%前後で、残りは多種類の成分で占められる
◇モノテルペンアルコール類のα-テルピネオールが含まれる
◇刺激が少なく透き通った心地良い香り
たくさんの種類のユーカリの中でも成分的に穏やかで安心なのが、ユーカリ ラディアタです。ユーカリ グロブルスに比べて、1.8シネオールの含有率が低く(70%前後)ややマイルドな印象を与えます。とてもクリアで遠くまで広がるようなユーカリ特有の香りもさることながら、グロブルス種より透明感が高く心地よい芳香を持っているのが特徴です。
冬場や春先の季節にも活躍する精油の一つです。気管支が弱い方やお子様のご使用にはユーカリ ラディアータをお勧めします。
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学 名:
Eucalyptus radiata
英 名: Eucalyptus radiata
科 名: フトモモ科
抽出部分: 葉
抽出方法: 水蒸気蒸留法
主産地: オーストラリア、アメリカ、メキシコ
主成分: オキサイド類、モノテルペンアルコール類
香りのタイプ: ハーブ系
香りの特徴: 爽やかで心地よい香り
ノート: トップ
主な作用:去たん作用、抗菌作用、抗炎症作用、免疫強化
主な適用:感染症予防、無気力、スキンケア、花粉症対策
Blending Notes
精油は単品(一種類)でも楽しめますが、数種類をブレンドすることによって、お好みの香りを作ることが出来ますし、より高い効能が期待できます。
どの精油をどのような比率でブレンドすると良い香りが出来上がるか、どうぞご自身でいろいろ試してみて下さい。
精油をブレンドする場合、まずは3種類のノートから一つずつ選ぶことからはじめてみては、いかがでしょうか?(慣れてきますと、香りや目的に合わせて、自由自在にブレンドできるようなります)ノートとは、精油の香りの揮発速度のことです。精油は種類によって成分が異なるため、空気に触れてから香り始めるまでの速さがそれぞれ違います。
ノートは
「トップ」「ミドル」「ベース」の3種類に分類されます。
「トップ」は、揮発性が高くすぐ香りがしますが、香りの持続時間はとても短いです(柑橘系など)
「ミドル」は、「トップ」のあとに広がります。(フローラル系、ハーブ系など)
「ベース」は、他のノートが消えた後も、香りが持続します。(エキゾチック系、樹脂系など)
なお作用を重視する場合は、あまりノートを気にする必要はありません。
ユーカリラディアタと相性の良い精油:
「ミドル」
サイプレス、
マージョラムスイート、
ジュニパーなど
「ベース」
シダーウッドアトラスなど
※注意・禁忌※
・妊婦のご使用は控えて下さい。
・敏感肌の方は刺激を感じることもありますので、
使用濃度にご注意下さい。
・乳幼児のご使用は控えて下さい。
♪アロマテラピーは医療行為ではありません。身体に何らかの異常がある場合は、必ず医療機関を受診して下さい。また、精油の注意事項を守って正しくご使用下さいますようお願い申し上げます。妊娠中、慢性的な病気の方など、身体の健康状態が気になる方は、医師や薬剤師などの専門家に相談の上、ご使用下さい。なお、ご不明な点などございましたら、京都かほ里までお問い合わせ下さい。