ゼラニウム(通称ローズゼラニウムまたはニオイゼラニウム)はアフリカの喜望峰原産です。1632年にイギリスに入り、1847年にフランスの香料会社がこのハーブを使い始めました。
Pelargonium(ペラルゴニウム)属の仲間には、葉に香りを持つものが多くあります。中でも香りがよく、香料や精油として使用するものを「ローズまたはニオイゼラニウム」観賞用園芸品種とは区別しています。ゼラニウムは全草に芳香があり荒地、低木の間、森のはずれに生育しています。
ゼラニウムの精油は、ローズに似た香り&グリーン調の香りで香水や石鹸によく用いられます。
抗菌や抗炎症作用の他、皮脂のバランスを整える作用があり肌のお手入れに非常に適しています。 またホルモンの働きを調整する作用もありますので、女性特有のトラブルにも効果的です。
5〜6月頃から夏にかけて蚊よけ草、蚊香龍(かこうろん)などと花屋さんで販売されているはゼラニウムの仲間で、チャイナグラス(シトロネラ草)とアフリカンゼラニウムを異種交配して開発されたものです。
ゼラニウムの主成分はモノテルペンアルコール類(シトロネロール)ですので、蚊の忌避効果があり防虫効果も期待できます。イギリスの有名なキューガーデンにおける実験では、葉を食べる害虫の幼虫にゼラニウム精油を希釈してスプレーすると葉を食べなくなり餓死したと報告されています。
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学 名:
Pelargonium graveolens
英 名: Geranium
科 名: フウロソウ科
抽出部分: 葉
抽出方法: 水蒸気蒸留法
主産地: フランス、スペイン、モロッコ、エジプト、イタリア
主成分: モノテルペンアルコール類(シトロネロールなど)
香りのタイプ: ハーブ系
香りの特徴: バラに似た、甘くて重い香り
ノート: ミドル
主な作用:自律神経調整作用、抗うつ作用、抗炎症作用、皮脂バランス調整作用
主な適用:精神疲労、ストレス、PMSや更年期のトラブル、スキンケア
Blending Notes
精油は単品(一種類)でも楽しめますが、数種類をブレンドすることによって、お好みの香りを作ることが出来ますし、より高い効能が期待できます。
どの精油をどのような比率でブレンドすると良い香りが出来上がるか、どうぞご自身でいろいろ試してみて下さい。
精油をブレンドする場合、まずは3種類のノートから一つずつ選ぶことからはじめてみては、いかがでしょうか?(慣れてきますと、香りや目的に合わせて、自由自在にブレンドできるようなります)ノートとは、精油の香りの揮発速度のことです。精油は種類によって成分が異なるため、空気に触れてから香り始めるまでの速さがそれぞれ違います。
ノートは
「トップ」「ミドル」「ベース」の3種類に分類されます。
「トップ」は、揮発性が高くすぐ香りがしますが、香りの持続時間はとても短いです(柑橘系など)
「ミドル」は、「トップ」のあとに広がります。(フローラル系、ハーブ系など)
「ベース」は、他のノートが消えた後も、香りが持続します。(エキゾチック系、樹脂系など)
なお作用を重視する場合は、あまりノートを気にする必要はありません。
ゼラニウムと相性の良い精油:
「トップ」
ラベンダー、
オレンジスイート、
パルマローザなど
「ベース」
サンダルウッドなど
※注意・禁忌※
・妊娠初期から中期にかけてのご使用は控えて下さい。
なお後期に使用する場合には、専門家とご相談下さい。
♪アロマテラピーは医療行為ではありません。身体に何らかの異常がある場合は、必ず医療機関を受診して下さい。また、精油の注意事項を守って正しくご使用下さいますようお願い申し上げます。妊娠中、慢性的な病気の方など、身体の健康状態が気になる方は、医師や薬剤師などの専門家に相談の上、ご使用下さい。なお、ご不明な点などございましたら、京都かほ里までお問い合わせ下さい。